Lomographyのフィルムカメラを駆使し、複数の被写体を撮影時にフィルム上で重ねる多重露光を得意とし10年以上の経験を積んできたゴトウヨシタカ。その多くはレンズを上下や左右にマスキングをしたり、撮影済みのフィルムを再びカメラに装着しもう一度始めから撮り直すと言ったトリッキーな技法を用いて制作しています。
多重露光と言えば偶然性の産物というイメージがありますが、彼の作品はそればかりではありません。彼は映画監督クリストファー・ノーラン氏の作品に多大な影響を受け、その映画の世界観を多重露光で表現したいと言う想いがあります。ノーラン氏の作品は時間軸や空間が複雑に交錯したものが多く。彼の撮影方法も国をもまたぐ空間の移動や、フィルムの巻き戻しによる時間軸の交錯も行います。さらにはノーラン氏の世界観を確実に表現するために綿密な撮影計画を立てる。これが彼の「Mission」です。そんなゴトウヨシタカの作品を納めた写真集「Mission」の中から選りすぐった作品と過去の傑作を展示販売します。
期間中、作家は全日程で在廊を予定。彼の作品に対する想いや稀な撮影技法などの話を直接聞きながら、彼の作品世界をお楽しみください。出版されたばかりの作品集も会場で販売します。