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Eps#2 : touch, tone and colors - 色にまつわるあれこれ



『クリエイターのための英語講座 JUNGLISH(ジャングリッシュ)』へようこそ!

クリエイティブ制作のコーディネイターとして様々な国内外のお仕事に関わっているJunko Sasanukiがお届けする英語表現についてのコラムです。


海外イラストレーターをアサイン(契約)して日本企業とお仕事する場合、日本語の指示書を英語に翻訳するところから始めます。ご存知のように、クリエイティブ業界は「カタカナ表現」がとても多く、指示書もカタカナが目立ちます。本来の英語の意味と違うものや和製英語もあり、単に英訳すると伝わらないことが多々あります。カタカナをまず和製英語か、実際には英語でどう表現するかを注意して読み込んでいきます。このコラムでは私の気づきや経験を元に、海外を目指す日本人クリエイターや、自分の作品や作家活動を英語で伝えてみたい!という場合に「知っておくと便利」な表現やニュアンスなどを紹介していきたいと思います。


 

Junko Sasanuki / 笹貫淳子

●職業:クリエイティブコーディネイター。プロモーション、広告制作、マーケティングをクリエイター・イラストレーターを起用した企画立案。日本から海外へ・海外から日本へ案件多数 ●chignitta ファウンダー ●ART GOES ON発起人 ●日本とアメリカからポッドキャスト「ねこのしっぽ」配信     

「JUNGLISH  ʤʌ'ŋgli-ʃ  【造語】著者JunkoによるEnglish解説」

 

【episode 2】


色にまつわるあれこれ / touch, tone, and color


イラスト制作では広告物やブランドの「トーン&マナー」に合わせたイメージや色調の指示が入ることが多いです。

ディレクションの時点でこれが曖昧だと修正が何度も入ってしまうため、これらは最初の指示できっちり抑えておきたいことの一つです。


■ あぁ、タッチの勘違い


優しい線で可愛らしいイラストの雰囲気を指すときに「ソフトタッチ」と表現することがあります。

しかし、これをそのまま英語でsoft touchと訳すと思いもよらぬ意味になります。

英語で”soft touch”と調べてみると真っ先に出てくるのは、なんと、、、


・だまされやすい人

・すぐに信じ込む人

・他人を簡単に信用してしまう人

・すぐ信用してお金を貸す[与える]人

・お人よし、カモ、、、、


なお、造形、陶芸、写真など対象物や被写体の滑らかさを表現したい場合には堂々と"soft touch”が使えます。


間にハイフン(ー)を入れると、

soft-touch surface(滑らかな表面)の意味になります。


■ toneはとーっても便利


絵の雰囲気を伝えるとき、●●タッチなど全体のイメージを表す場合、無難に伝わりやすいのは、toneがオススメです。


Please finish a soft tone like a picture book as this artwork targets children, too.

(子供向けでもあるので絵本のような優しいイメージで仕上げてください)


I think the uplifting and exciting tone would be fitting in this advertising.

(この広告には高揚感やワクワク感がバッチリ合うと思いますよ)


Toneは色調も表現する便利な単語です。


・soft color tone = 柔らかな色調

・vivid color tone = 明るい色調



■ 色にまつわるあれこれ


色のズバリの名称はさておき、配色や●●系の色合いについてはどう言うでしょうか。


配色はColor pallette


よく使う言葉だと思います。Adobeイラストレーター上によく使う色をまとめたカラーパレットを置いている方も多いですよね。


指示書に使用する色が具体的に書

かれている場合はこのように表現されることがあります:

Color palettes: lemon yellow, light green, purple, pale gray, white, and black


口語では、

The colors to be used are lemon yellow, light green, purple, pale gray, white and black

これでも、十分に伝わります。


余談ですが、Color palettesは「自分の周りにある色、好んで使う色」の喩えとしても日常で使うこともあります。

この前、私の大好きなYOUTUBERがクロゼットの引手の金具を付け替える際に


“Gold is not on my color palette.”

(金色は私のカラーパレットには無い色ね=使わない色)と話しました。


I don’t like gold. よりぐっと品のある洒落た表現だなぁと早速ボキャブラリーに取り入れた次第です。


■ ●●系の色合い、色の属性


青系、青みがかった

赤系、赤みを帯びた


などに当たるのが -ish(イッシュ)


Blueish ブルーイッシュ

reddish レディッシュ

Pinkish white  ピンキッシュホワイト(ピンク色がかった白)

この-ish(イッシュ)は、「属性」を示す意味があり、English, Spanishのishも同じです。


Can you recolor more yellowish this part?

この部分をもっと黄色系に直してください。

(色直し = recolor)


色は無限大にしてアートワークの鍵となる大切な要素。

色は感覚もあるので、やり取りで時間がかかる部分でもあります。

クリエイターのお任せではなくクライアントがはっきりと示したい際には、color swatch(色見本)やcomposition (数値)があるとスムーズですね。


Can you give me color swatches or compositions to color the right one you like?

色見本か色数値をもらえるとお好みの着彩をします。


Please adjust the color density with this swatch.

この色見本をもとに、色の濃さを調整してください。

(調整する=adjust、色の濃さ=color density)


色にまつわる表現は本当に多彩にあります。

また別の角度からご紹介しますね。


*JUNGLISHでは「これ英語で何ていうの?」的なリクエストを随時受け付けています。不定期にリクエスト紹介も設けますので、お気軽にインスタグラムのDMメッセージください。

■クリエイティブや作品紹介で用いる場合に限らせていただきます。

■個別の英語相談ではない旨、ご了承ください。

■内容によってはご対応できないこともあります。ご了承ください。


Text by Junko Sasanuki

Artwork by Taku Sakaguchi ©️Taku Sakaguchi

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