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petit à petit-1 「 到着当時のパリ」



国内・海外にてインスタレーションやアート空間をプロデュースする他、様々な企業のブランドイメージアップや販売促進のディレクションを手掛けるakariさん。現在住まわれているフランスからJournal From The Cityにて、日々の暮らしを綴るエッセイ “petit à petit”(プティ・タ・プティ)がスタートします。

akariさんと私(笹貫)が出会ったのは2013年頃、インテリアイベントでご一緒したのが最初でした。当時、私がPRを担当していた家具ブランドにて、ちょっとしたアイディアや身近なアイテムで作る素敵なテーブルコーディネイトやおもてなしのお料理、空間作りのアイディアを教えていただきました。昨年夏にお会いした時にパリで暮らすことをお伺いしていたものの、当時はフランス全土も厳しい規制の真っ只中でした。そして2020年秋、パートナーとフランスへ移住されます。言葉も文化も違う中での奮闘ぶりは、筋金入りのインディー魂によるLife goes on. そんな日々のかけらを集めた”petit à petit”。フランス語で「少しずつ」という意味だそう。

「私たちがこちらに来てから本当に少しずつ生活を整え、住処をつくり、人とのつながりも築いていきたい」という思いからakariさんが名付けたタイトルです。

フランスでの新しい暮らしぶりに触れるのも興味深いと同時に、海外旅行もしばらくお預けの昨今でakariさんの美しい写真とともにフランスに居るような気持ちにもなりそうです。それでは、Bon voyage!


 

akari

国内・海外にてインスタレーションやアート空間をプロデュースする他、様々な企業のブランドイメージアップや販売促進のディレクションを手掛ける。 「コミュニケーションをデザインする」をテーマに、企業パーティやイベントを企画。人が集う場、会話・対話する場をプロデュース。 2012年よりダンボールで作るパーティ空間「PAPER PARTY」をデザインし、新たな紙の可能性を発信。2015年には自身のライフスタイルブランド「by akari」を立ち上げる。近年は、ニュージーランド大使館やイタリア文化会館主催のパーティー空間プロデュース、FIT(ニューヨーク州立ファッション工科大学)での講演や台湾のマリオットグループホテル“Renaissance Taipei Shihlin Hotel”のアートワークを手掛けるなど、インターナショナルに活動中。2020年渡仏。


 


episode 1 「到着当時のパリ」

フランスへの移住を決意したのは2019年の夏。 アーティストの夫の活動拠点を日本から海外に移すことになった。


2019年の夏、ここに住もうと決意したセーヌ川のほとり。大勢のダンスを楽しむ人たち。

フランスを移住先に選んだ理由はシンプルだった。

数々の偉大な芸術家たちが作品を創り続けたこの国で暮らすというのはどんな感覚なのか?

美しいパリの街や、セーヌ川のほとりでワインを飲みダンスをしたり、音楽が聞こえないほどテラスで楽しそうに会話するパリを愛する人たちを見ていて、ただなんとなく、この場所で暮らしてみたいと思った。


どれほどのロゼを飲んだか、覚えていない。

帰国前日に美しいルーブルに誓った。

ビザを取得できた直後、コロナで渡仏が延期になった。

180日間延長されたビザの期限が切れる直前の2020年11月15日にフランスへ入国。ちょうどフランスは第2回ロックダウンの真っ只中だった。

前代未聞のこのパンデミックに海外移住した私たち。パリの人たちはみんな落ち込んでいたけれど、わたしたちにとっては静かなパリはまた違った魅力であふれていた。


ルーブルと対話しながら

渡仏からの記録とともに、日常の暮らしの小さな発見や、気づきを、この特別な期間をここで生きた証として、わたし目線で記していきたいと思う。


渡仏後すぐの頃は、自宅から1km以内しか移動が認められなかった。散歩は認めらていたためか、サンマルタン運河沿いには多くの人。

週末にはサンマルタン運河沿いは多くの人。カフェやレストランは閉まっているのに一体どこに行くのだろう?…という自分も歩いているのだが。


運河に浮かぶ落ち葉が美しかった。

パリの友人たちがwelcomeを言いにアパートを訪ねてきてくれた。天窓から。

彼はパルクールの世界チャンピョン。

ほら、彼のシルエット。

パリでの暮らしが始まる。到着の翌朝、アパートの窓から見た早朝のMagenta通り

petit à petit(プティ・タ・プティ)はフランス語で「少しずつ」という意味。私たちがこちらに来てから本当に少しずつ生活を整え、住処をつくり、人とのつながりも築いていきたいという思いから、私の”Journal From The City”のタイトルとしてこの言葉を選びました。




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