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ニューヨークのエスプリ。TAPPAN ZEE

レコジャケから聴こえてくる音がある。レコジャケから始まるミュージックセレクション。ここではあらゆるジャンルのレコードをテーマ別に並べ、音楽をプレイするという遊びをしてみよう。ゲストDJも続々登場予定です。


WIT OF TAPPAN ZEE by JAZ-T57



アートディレクターであるPaula Scher (ポーラ・シェア)は、1970 年代のデビュー当初から音楽業界でその頭角を現し、鮮烈な印象を与えるアルバム・カバーの数々を世に送りだしました。その後、世界最大級のデザイン会社ペンタグラムの一員となり、ニューヨーク中に旋風を巻き起こすこととなるザ・パブリック・シアターの仕事をはじめ、広告、ロゴデザイン、環境デザインなど、質量共に充実した実績を残してきました。中でもボブジェームズ率いる「タッパンジー」のジャケットワークは彼女の洒脱とライトな音楽性にニューヨークのツイストとスパイスがとてもよくブレンドされた傑作揃いです。


Bob James / Tochdown (1978)

6枚目のアルバム。 フットボールで6点が入る「Tochdown」をモチーフに NFL のボール大写しジャケットでインパクトを狙った。極めて広告的な手法ではある写真の精度と抑えめなタイプフェイスで完成度を高めている。テレビ映画「タクシー」のテーマ曲「Angela」続く2曲目「タッチダウン」が素晴らしい。


Bob James / Lucky Seven (1979)

7枚目のアルバムなので 7 つ星てんとう虫ジャケット。赤黄黒のコントラストで押し切った強さがある。スクリプトの書体も踏襲されてシリーズ間のあるジャケットデザイン。1曲目の「Rush Hour」の弾むようなベースライン(Gary KIng)とドラム(Steve Gadd)のリズムセクションにボブのエレピが甘くメロデイを奏でる。Gangstarr「The ? Remainz」でサンプリングされた「Look-Alike」収録。フュージョン一番いい時代の一枚。ザ・ニューヨーク!


Bob James / H (1980)

通算 8 枚目。アルファベットの8番で「H」で、ホットドッグという連想ジャケット。流石にこの辺りからネタ切れ感もあり。次作の「Sign of the times」以降キレが悪くなる。アコーステ ィックピアノの多用やグローバーワシントン Jr の起用など、サウンドも前作以上に聴きどころが多い。「The Walkman」など時代を感じるタイトル曲も収録されている。


Bob James & Earl Klugh / One on One (1979)

アコースティクギターの名手、Earl Klugh との共演盤。2本並んで残った紙マッチの

ジャケットが、このアルバムの雰囲気をとてもよく表している。ポーラ・シェアデザインの中でももっとも好きな1枚。メンバーの名前を実際に紙マッチに印刷したものを撮影して裏ジャケットに折り返して入ってるところもいい。「KARI」含め名演揃い。


Wilbert Longmire / Sunny Side Up(1978)

目玉焼きジャケットの名盤。ポーラ・シェア自身も自分のベストジャケットディレクションの1枚に必ず挙げている Wilbert Longmire のアルバム。見開くと2個の玉子がこんがりと美味しそうに焼き上がっている。Bill Withres の名曲「Lovely Day」のグルーヴィーなカバーがいい出来。


Wilbert Longmire / Champnne(1978)]

Bob James グループのギターリスト Wilbert Longmire「目玉焼き」のお後に「シャンペーン」はいかがでしょう。フルーティなブドウを下からラインティングして撮影したジューシィなジャケットが美しい。Mark Coliby と同じく Earth Wind & Fire の名曲「Lovers Holiday」を自身のヴォーカルでしっとりとカバーしているのがいい。


Rechard Tee / Storkin’(1979)

Stuff のメンバーでもある Rechard Tee 初ソロアルバム。独特の南部フィーリング溢れるピアノは唯一無二の存在を示す。特にこのアルバムでは盟友 Steve Gadd とのデュオ「Take The A Train」が素晴らしい。ジャケットは彼の名前とゴルフの「ティー」をかけたもの。ゴルフボールのロゴの雰囲気、汚し具合まで念が入ってる。


Joanne Brackeen/Keyed In (1979)

アート・ブレイキーのジャズ・メッセンジャーズ出身のピアニスト z のアルバム。

きっと彼女の名前「Brackeen」に引っ掛けてアルバムタイトルも「Keyed In」にしたのではと

想像できる。でかい鍵のインパクトあるジャケットだが中身は Edy Gomez(b) と Jack De Jonettte(ds) とのトリオによるストーレートアヘッドなトリオジャズ。Tappan Zee としては異色な一枚。



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